親の気持ち 子どもの気持ち
主婦の立場より

 佐世保で起きた小6女児殺害事件について、9月15日に長崎家裁佐世保支部が出した最終審判の要旨を読んだのですが、「両親は、女児の身の回りの世話など通常の養育のほか教育面にも関心を持って接してきたと認められるが、情緒的な働きかけは十分でなく、おとなしく手のかからない子として問題性を見過ごしてきた」「両親の女児への目配りは十分でなく、両親の監護養育態度は女児の資質上の問題性に影響を与えている」など両親の女児への養育態度に言及している箇所では、おもわず「うーん」と唸ってしまいました。
 というのも、自分はいったい我が子の気持ちをわかって育てていたのかしら? 情緒的な働きかけっていうけれど、親子の気持ちって、そんなにいつもうまくかみ合っている家庭ってあるのかしら? 娘にとって自分はどんな親にみえているのだろう? とまるで自分に向かって突きつけられた「言葉」のような気持ちがしてしまったからなのです。子どもを育てている人は多かれ少なかれ、この要旨の読後に複雑な気持ちを抱くことになったのではないでしょうか?
 自分の子育ては「非の打ち所がないわ」と豪語できないわたしとしては、この佐世保事件の少女のご両親を「いい加減な子育てをしていたのね」と言い捨ててしまえない気持ちに支配されているこのごろですが、皆さんはどんなお気持ちがしたでしょうか?

ウィンドウを閉じる