|  |  | 少年非行を統計で見る 
        
          
            | 2009.5.15更新 |  
            | 子どもと法21ホームページ編集チーム制作 |  1. 少年一般刑法犯の検挙人員
 少年非行の大部分は刑法に触れる行為をした場合である。そこで、少年非行の全体的な推移をみるために、少年刑法犯の検挙人員をまとめた図1をみよう。
 
 図1 (犯罪白書2008年版4-1-1-1図)は少年刑法犯の検挙人員・人口比
 
        注
        1. 警察庁の統計及び総務省統計局の人口資料による。2. 触法少年の補導人員を含む。
 3. 昭和45年以降は触法少年の交通関係業過を除く。
 4. 「少年人口比」は、10歳以上20歳未満の少年人口10万人当たりの少年刑法犯検挙人員の比率であり、「成人人口比」は20歳以上の成人人口10万人当たりの成人刑法犯検挙人員の比率である。
 2. 少年一般刑法犯の内訳・・窃盗・横領の検挙人員で左右される
 
 図2 (犯罪白書2008年版より作成)
 
 
        
          
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            | ※ 凶悪犯=殺人・強盗・強姦・放火(未遂含む) |  ※ 凶悪犯=殺人・強盗・強姦・放火(未遂含む)
 一般少年刑法犯に占める凶悪犯の割合は(1966年3.8%⇒2007年1.0%)である。少年刑法犯の検挙人員の8割は窃盗と横領(ほぼ占有離脱物横領)。
 また、少年犯罪検挙人員は、窃盗・横領検挙の数で増減が左右される。
 
 図3(犯罪白書(2005年版4-2-1-16図)のように、窃盗犯の中心を占めているのは万引き・自転車盗・オートバイ盗。これらは警察官による街頭活動に大きく左右される。
 
 図3
 
        注1. 警察庁の統計による。
 2. 触法少年の補導人員を含む。
 3. 凶悪化はあるのか
 殺人(未遂等含む)の検挙人員
 
 図4
 4. 低年齢化はあるのか
 
 
        (1) 一般刑法犯の年齢別人口比の推移図5のように、年少少年(14歳と15歳)は従前より下がっているし、触法少年(14歳未満)も同様である。
図5 (犯罪白書2008年版4−1−1−4図)
 
  
注
        1. 警察庁の統計及び総務省統計局の人口資料による。2. 「触法少年」は、補導人員である。
 3. 「人口比」は、各年齢層の少年人口10万人当たりの少年一般刑法犯検挙(補導)人員の比率である。ただし、触法少年の人口比算出に用いた人口は、10歳以上14歳未満の人口である。
       
        (2) 高年齢化?図6(犯罪白書2008年版4-1-1-4図)によると、非行のピークはだんだん遅くなってきており、16歳がピーク。1990年に入り、それまでトップだった中学生にかわり、高校生がトップに(犯罪白書2005年版の4−2−1−7図・・・図7)。
 
          ただし、(犯罪白書2007年版によると)2006年は、中学生27.9%、高校生43.4%、大学生5.2%、その他の学生3.2%、有職少年9.8%、無職少年11.6%で、前年より、中学生と高校生が0.1%増、大学生が0.7%増で、大学生の増加がややみられる傾向にある。
        » いつの時代でも、16歳をすぎると急激に非行から遠ざかっている。
        
        図6
         
注
        1. 警察庁の統計及び総務省統計局の人口資料による。2. 「非行少年率」とは、同年齢人口10万人当たりの少年一般刑法犯検挙(補導))の比率をいう。
図7
 
  注
1. 警察庁の統計による2. 道路上の交通事故に係る危険運転致死傷を除く。
 3. ( )内は、実数である。
 
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